承福禅寺
福岡県宗像市上八1373
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体露金風

体露金風(たいろきんぷう)(碧巌録)
     僧問う「樹凋み 葉落つる時如何」
     雲門曰く「体露金風

体露=そのまま露われ出ているさま。
金風=秋風のこと。秋は五行説(木、火、土、金、水)では金にあたる。
よって秋風のことを金風という。

秋深まり木々は生気を失い落葉し、早や地上では枯れ葉舞う時節である。この情景を眺めて、ある僧が雲門和尚「和尚もこの時節のように大分お年を召されたようですが、近頃はどんな心境でおられますか?
雲門すかさず「体露金風」=わたしはもう煩悩妄想の木の葉をすっかり吹き払った秋風のように無心で、すっきりした心境だよ。と答えた。
そこには是非、善悪、好悪、とか言う分別心の枝葉も削ぎ落ちてしまっている。
あらわれでたる真実そのものの境地を吐露したことばである。

 先日、登山愛好のご婦人3人を案内して、承福寺裏の湯川山(471米)に登りました。
さほど高い山ではありませんが、久しぶりの登山で一汗もふた汗もかきました。
この登山道は十年ほど前、わたしの散歩、というより自分の趣味のトライアスロンのためのトレーニングコース用として、昔の木こり道やけもの道をつないで、自分が作ったプライベートの登山道でした。

そこに一般登山者が通りだし、やがて湯川山のメイン登山道となってしまいました。
道の開拓者としての私は、今も時々は登山道の道しるべなどの維持管理は心がけたいと思って登っています。

寄る年なみには勝てません。ご婦人たちはこの夏には富士山に登ったという元気ママさんたちで、「和尚さんは元気がいいですね」と気づかってくれます。「元気ですね」と言う言葉は誉め言葉として素直に受けとめれば好いのですが、私はこの「お元気ですね」の言葉の裏に「(お歳にしては)お元気ですね」という含みを感じてしまい、あらためて自らの老年齢への自覚をしなければという思いにさせられます。こんなことを言えば年寄りのひがみに聞こえそうですが、「和尚さんは元気ですね」と言われれば「いやいや、どうして、どうして、体露金風じゃよ!」と言う心境でありたいと思っています。

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